報告書
2022年度 ものづくり競争力研究会 報告書
「製造業のDXを阻む壁の乗り越え方に関する調査研究」
ビジネスを取り巻く環境が世界規模で急激に変化し「VUCA」と呼ばれる時代が到来しています。こうした変化に柔軟に対応して持続的な企業成長を実現するためには「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」がカギを握っています。
ものづくり競争力研究会では、我が国製造業のDX推進を阻んでいる壁はどこにあり、その壁を乗り越えるにはどうすれば良いのかに関する調査研究を2年度にまたがって実施しました。その第2年度にあたる2022年度は、主に中堅・中小製造業を対象に6社のケーススタディを行い、本報告書を取りまとめています。
報告書では、DXを阻んでいる壁を乗り越えるために、まずは社内の組織的な基盤を再編成すること(=「基盤づくり」)をメッセージとして提言しています。DXの本質は「イノベーションの創出」にありますが、一足飛びにそこを目指すのではなく、「基盤づくり」を通じて各現場や現場同士でデータやデジタル技術を有効活用しながら課題解決にチャレンジできる組織へと生まれ変わることがDXの第一歩として重要です。
また、「基盤づくり」に向けた組織学習プロセスを自律的に回す仕掛け(=「好循環の内的メカニズム」)についても、ケーススタディ企業が行った創意工夫を基に「10のヒント」という形で整理しています。これからDXに取り組もうとする企業、さらには、取り組んでみたものの思うように成果が上がらず悩んでいる企業において、自社の取り組みを点検する視点で参考にしていただければ幸いです。
※第2部ケーススタディ編を含む報告書全文を公開しました(2024/5/31)。