報告書

平成30年度 人材研究会 報告書
「『学び』を支える“学習習慣”のある人材の確保・育成に向けた人材戦略に関する調査研究」

少子高齢化、就業労働力人口の減少が我が国の経済成長に及ぼす影響が顕著な昨今の状況において、次世代を担う人材の確保、育成は企業の存続、成長にとって最も重要なテーマとなっている。
一方で、AIを応用したロボティクステクノロジーの浸透は、業務の自動化、省人化を急速に高め、仕事の質的変化を従業員に恒常的に求める環境を生み出しつつある。また、製品ライフサイクルが短縮し、市場ニーズが変化するスピードが速まる中で、企業が持続的に成長するためには、激変する経営環境への対応能力を高めることが不可欠となっている。
この様な環境にあって、社員に求められる能力は、「変化対応力」であり、そのためには社員自らが危機意識をもって学び続けることが何より重要となる。企業の側においてもテクノロジーの変化にスピーディーに対応して業務改革を進めることは、成長発展にとって必要不可欠なテーマと言え、これに対処すべく、すでに経営層や管理職層の中途採用による人材補充に動き出している企業も多く見られる。
さらに、人生100年時代を生きる上で、社員が “自身の付加価値”を持ち続けるためには、時代が要求する知識、スキルを適切に捉え、その習得に向けた「学び」を通して変化対応力を高めていくことが必要となっている。
平成30年度の人材研究会では、こうした学びを支える「学習習慣」のある人材に焦点を当てて、このような人材はどのような特性を示しているのか、また、どういった動機づけで育成が可能か、企業側にとって確保、育成の為に対処すべきことは何か、政策当局の対応としてどの様なサポートが必要とされているのか等について報告書を取りまとめ、7つの提言を行った。